ちゃんと「先生」になれたかな
4月へ向けて資料を整理していたら、1年目の私の授業に対するアンケートが出てきた。それも、私が半年で根を上げた学校の生徒からのアンケートが。正直に言って、もう見たくないし忘れたい記憶。でも、これは捨てちゃいけない、と思って置いてある。なぜなら、1人の生徒がこんなことを書いてくれたからだ。
「ちゃんと授業がしたいです」と。
確かに生徒にも問題はあった。学校側の目標設定も疑問だった。でも、そこで結果を残せなかったのは間違いなく私自身。いろんな意味で「プツン」と糸が切れ、最後は投げやりになっていた私に、この言葉は深々と刺さった。
でも、この言葉のおかげでわかったことがある。私はまだ「先生」ではなかったんだ、と。教員免許があるからでも、職場があるからでもない。目の前の生徒にちゃんと教えられる人が「先生」であり、そうではない人は「先生」ではないのだ、と。
今でも「先生」に向いているとは思わない。これから一生「先生」で食っていけるとも思わない。でも、せめてちゃんと「先生」になろう。目の前の生徒に教えられる人になろう。そうすることでしか、アンケートに答えてくれた誰かに報いることはできない。そう思って、これまでやってきた。
明日から立場が変わり、今まで以上の悪戦苦闘の日々がやってくる。あの子は「ちゃんと授業してるね」と言ってくれるだろうか。

